Autodesk Maya 2014で日本刀、歌仙兼定を作る。
前記事↓
【Maya】日本刀、歌仙兼定を作る。44【柄巻・巻留め】 | Create3D-3dCG制作作業日記
シリーズ一覧記事。↓
歌仙兼定の刀を作る | Create3D-3dCG制作作業日記
柄頭に柄巻の紐を通す穴を開ける。
この、歌仙拵えの巻き留めの部分が、余りに綺麗な革紐なので、『木製の留め具』だと勘違いしていたw
普通に皮紐で止めを作っているのですが、留め具があると思っていたので
柄頭に穴を開けていません。
しかもこの当時、まだ『新メッシュを作る』ことにあっぷあっぷしてますねw
↓柄頭の穴と留め方がわかりやすく載っている記事。
拵の製作・仕上げ編 ② 蛇腹巻 ( その他趣味 ) – 花菱さんの迷走~写語録。 – Yahoo!ブログ
↓Googleで画像検索して出てくるのも、本物と写しとレプリカと廉価版レプリカで玉石混合。
どれを参考にしていいのやらっ!
うちの記事がいくつか載ってるの、本当に申し訳ない(T_T)
で、歌仙兼定の鞘は紫に白斑点と思ってたんだけど、
本物っぽい方の鞘が黒だったり白だったり。
とりあえず、写真を見て『木製の留め具』だと勘違いしてる限り
その部分を調べないわけですよね。
で、作り始めて完成間近になって
横から見た図が裏と表ででこぼこの位置が違うと気づくんだけど
『裏も表と同じ木製の留め具なの?』
と必死で探すとですね、
『あれ? 紐なのここ? 穴開けて裏に通してるの?』ってことがわかって
そうなると、『紐の巻き方』が必要になるわけですやん?
『巻き方』で検索しない限り、出て来ないので、見たこと無かったわけですよ。
大体が、日本刀を3dで作ろうとするまで、柄巻の材質が何かとか
考えたこともなかった訳でw
でね、『木製の留め具じゃなく、紐で巻いてる』ってわかった今
↓最初に見つけた歌仙の写真を良く見ると
歌仙兼定 | 日本刀買取専門店 つるぎの屋(この写真の鞘は白黒)
↑裏と表で柄巻の留め方が違うことがわかるわけですよ。
写真では部分が小さいので、手作業の誤差かと思ってたわけです。
『巻いてる』から、裏と表で巻き方が違ってるわけですよね。
青い鳥は裏庭にいましたよ! 状態w
ネットってすごいね。
調べたら出てくるんだもんね。
記事を作ってくださっているかたに本当に感謝ですよ。
作る対象を良く見よう。
ってのは、毎回思うんだ。
作る対象を良く見ていなかった失敗例。
金色の前垂れを、黒で書いてしまっていた。
【MD4】3dで和泉守兼定の服を作る。19 Dazでレンダ確認。 | Create3D-3dCG制作作業日記
↓腰鎧が一枚ではなく、三枚で作り直した。
【MD4】3dで和泉守兼定の服を作る。18 腰前飾りのテクスチャ作成。 | Create3D-3dCG制作作業日記
↓この胸の鳳凰とか、『自分で描こう』としない限り、尻尾が何本かとか、数えないやん?w
【MD4】3dで和泉守兼定の服を作る。14 胸の鳳凰を描く。 | Create3D-3dCG制作作業日記
↑これはイラストレーターで自分で書き起こしたもの。
元々が公式イラストの鳳凰はすでに布に書かれた状態でしわが寄ってたり歪んでいるので
トレスしても意味がないから、頭の中で補完して一枚絵として描く。
くちばしは公式絵では隠れて見えなかったので、
ネット上の『他の鳳凰の絵』から類推してくちばしをつけた。
それをテクスチャに貼って、3dでしわをつけて歪ませる。
実際には、それだと絵が綺麗に見えなかったので
3dで歪んだ絵をトレスして、歪んだ絵を作って、テクスチャとしている。
ここら辺は私のメッシュ作成技術が上がれば、普通に綺麗な絵を貼れると思う。
『それ』を作り始める時に、ここがこうなってこうなって、ってわざわざ箇条書きで書き出しているのに
そこを作ってしばらくしてからようやく、『これ違う』って気づくことが本当に多い。
観察しよう、って『良く見てる』のに、結果的に『見てない』からこうなる。
これ、『見ようとしないと見ないもんじゃない?』ってのは言い訳でw
見ようとしても見てないんだから、どうにか『見る方法』を見つけないといけない。
基本的に私は『カタチ』を見てないんだよね。
ゲームを友人と一緒にしたことがあったんだけど、
その友人は『作る』気が無いのに、やたら絵を良く見てた。
私は、ゲームの絵は動いていればいいので、ろくろく良く見てない。
ただ、『雑な作り』か『手が込んでいるか』はわかる。
私が良く見ているのは、イラスト描画の機微ではなく
全体のライティング、色、印刷精度であることが多い。
ライトが変だと途端に、その画面を見ているのが苦痛になる。
- 左側に蝋燭の光しかないし、反対側に反射するものが無いのに、人物の右側がライトで照らされているとかw
- 年賀状の葉書が、オフセット印刷なのかインクジェットプリンターなのかとかw
- CMYK識閾外のまま印刷されて、グレーになってしまった青とかw
パッ、とそういうところに目が行く。
そのくせ、全体的に色調がおかしくなっているのは気にならないw
それはフィルターを掛けて、『効果』の可能性があるから。
目の悪い園芸家の母が、葉の裏についた毛虫を目ざとく見つけるのと似たようなものだと思う。
気になるものしか、見えないから。
私にとっては、『ものの輪郭(カタチ)』より、『色』『明暗』の方が優先されてるんだろう。
これは生来のものなのでいかんともしがたい。
『良く見ていない』のではなく、『私が今必要な部分を見ていない』ということ。
でも今は、色の機微とか、印刷精度とかじゃなく、
- 3dでものを作るに当たって、『立体物のカタチ』を見たいんだ!
- テクスチャを私が描くに当たって、『正確な図形(カタチ)』を見たいんだ。
これも経験の一つだろうと思うので、大物作成三つ目でするっとできるとは考えていない。
大体、UVマップを完全に作ってアイテムを仕上げようとしているのはこれで一つ目。
前述の↓この服とかは、UVマップは作っていない。
部分的にテクスチャを作って適用しているので、大きなUVマップを作ったのは今回が初めて。
初めてのことに不具合があったって当然なので、そんなものでいちいち落ち込まない。
落ち込んでいいのは、ケアレスミスを三回連続したときだけw
一回目まではうっかり、二回目は強迫観念による誤認、三回目は怠慢。
- 『できること』を『できない』のは自分のせい。→反省→再ミスしないためのテンプレート作成。
- 『できないこと』が『できない』のは初心者のせい。→ミス部分を書き留める→修行
そこをはき違えて、『もうできない!』とかは言わないし、自分を責めることもしない。
つまりは、発展途上のときは、何事も初めてなんだから、間違えても自分を責めるな、っていう自己弁護w
いいんだよ。
私が落ち込んだって誰も得しないんだから
自分で自分責めてもしかたない。
特に今回の日本刀なんて、『元々を知らない』のに作り始めて
ほぼ完成間近に刀剣講習行って細部を知ったから作り直し。
でも、その講習行ったときは、細部を知らなかったからソコを見てなくて、
勘違いのまま作業を進め
ラッキーにも『違う』と気づいてやりなおしている。
『間違いに気づいた』ことを褒めよう!
この日本刀をしばらく放置してたのは、きっと『その勘違いに気づく』間が必要だったんだ。
でも、その時点では『ここが勘違いで作ってる』ことを私は知らないんだけど
『なんか変だ』と思ってるから、『このまま進めちゃやばい』となって、放置してるんだよね。
だから、『できない』ことは『いけない』ことではなくて、
『勘違いしているのを気づく』ための時間なんだ。
だから無理矢理進めてはいけない。
その『このまま進めちゃヤバイ』って部分は、絶対に『作り直したくなる』箇所なんだよ。
だから、『何がおかしい?』と問い続けて、勘違いを是正しないといけない。
脳味噌は『できない』『わからない』ことが嫌いだから
『できない』『わからない』で放置すると、必死に解決策を見つけてくれる。
私は何度もこれを味わっているので、自分のその脳のあがきを信じてるw
大体は、夢で教えてくれるw
エクステ作成 11 【Daz Studio4.5】 | Create3D-3dCG制作作業日記
昨日、寝入りばなに
『インバースキネマティクスでどうにかなるんじゃない?』と思いついて
ボイスメモにしていました。
(寝る時とか散歩の時はボイスメモ)
多分、ここらへんの記事が頭に残ってたんじゃないかと思います。
Poserを使った時に『インバースキネマティクス』ってのは
足を地面にくっつける方法だ、としか覚えていませんでしたので
それでボーンをチェーン状態にするとか、私自身が気づくわけないです。
多分、また夢の中でDaz Studio4.5の講座で教えてもらったんでしょう(笑)
そのことで考え抜くと、↑こういうことが実際におこる。
私の表層意識では気づいていないことでも、深層意識では『知ってる』から
それをどうにかつなげてくれるのが脳の力。
そのためにも、『情報』は頭に入れておいた方がいい。
なんでもかんでも脳味噌に入れておけば、そのうち脳が使ってくれる。
そう、Evernoteの一生読み返すことが無いかもしれないノートのようにw
一昨日も、
『柄頭に穴開けないといけないなぁ』と思ってたら
↓こういうポリゴンにすれば綺麗に穴があくよ、と
昼寝の寝起きに画像が見えたのでメモしてました。
これで見て初めて、そういやポリゴンを割るときにこんな割り方あったなぁ、って思い出すんです。
昨日までは『どうやってここに半分の穴開ける? ってなってたわけですから。
すっごい単純なことなんですけど、初心者にはわからないんだってば。
(三年やってていつまで初心者と言うつもりなんだかw)
『初めてしたこと』でつまずいている間は、『そのこと』の『初心者』なんですよ。
未来に向けて『自分の初心者の部分を前もってつぶす』ということはできないので
一度やってみて、出来ない部分をできるようにしていく、しかないんです。
だから、『今わからないこと』は、
そのわからないことを整理して放置すると脳が勝手に考えてくれます。
『わからないことを整理する』とは
- 何をしたいのか。
- 何ができないのか。
- それに対して、どういうアプローチをしてできなかったのか。
- パソコンとかソフトの不具合ではないか。 ←これ大事。
ここらへんをクリアする、ということ。
だからこのプログの作業記録では、
『できないこと』が重点的に書いてあります。
だって、解決したいから。
できてることはすでにスクショすら残さないことが出てきたので
必死でスクショ撮る癖をつけているところ。
セーブしたときにスクショも撮って置いて
次にわからないことができて作業記録を書く時に、
まとめて配置して説明だけパパッとつける。
その時はできたけど、それが原因であとになってできないことが出た場合
書いていないとどこで詰まったのかがそもそもわからないから。
手順は全部記録する。
- 何をしたいのか。
- 柄巻の巻留めの部分の裏を知りたい。
- 何ができないのか。
- 写真や見本が無いから作れない。
- それに対して、どういうアプローチをしてできなかったのか。
- 今探した画像の中に、目的の部分の画像が無い。
- 放置。
- 閃く!
- 検索ワードを変えて再検索。
- 見つけた!
- 何をしたいのか。
- 柄巻の巻留めの部分の結び目を巧く作りたい。
- 何ができないのか。
- 結び目のメッシュが無茶苦茶で、整えるのが凄く大変。
- それに対して、どういうアプローチをしてできなかったのか。
- 部分表示させて頂点をいじった。
- ZBrushで全体的に修正した。
- 放置。
- 閃く!
- 見えない部分を作るなw
- 見えている部分のテクスチャ関係だけを把握。
- 見えている部分だけを整合性をつけて作る。(当然のこと)
- 見えない部分を作るなw
こういうことは、慣れたら最初から思いつくこと。
でも、一作目だから気づかないこと。
結び目を『見えている所だけ作る』ってのは、できたらしたくなかった。
↓実際に『結んだ』からできた和の結び目。
【MD4】3dで和泉守兼定の服を作る。16 飾り紐をつける。 | Create3D-3dCG制作作業日記
【ZBrush】和の結び目を作る。【ジースフィア】 | Create3D-3dCG制作作業日記
見えている所だけ作ろうとして失敗した結び目。
【Maya】 日本刀の下緒を作る。1 考察 | Create3D-3dCG制作作業日記
↓左、ZBrushで実際に『結んだ』成功例。右、見えている部分だけ作った失敗例。
【Maya】日本刀、歌仙兼定を作る。9 【下緒を造り直す】 | Create3D-3dCG制作作業日記
ここ最近の、柄巻のやり直しに嫌気がさして
立ち直るためにここまで書かないといけなかったw
駄目なところはちゃんと見つめて
どうやったらその駄目がなくなるか考えて
考えたことを忠実に実行する。
よし。
だから、何をするんだ?
- 柄頭に穴を開ける。
- 柄巻四面に方向性のわかる別の色をつける。
- それをスクショする。
- 結び目の外観だけメッシュで作成する。
- スクショをもとに、UVで、方向性を柄巻と合わせて設置する。
シリーズ一覧記事。↓
歌仙兼定の刀を作る | Create3D-3dCG制作作業日記
エンジョイ! & サンキュー♪
【この記事を書いた日 2016/09/16 8:48 】
関連記事
3Dで髪の毛を作成する | Create3D-3dCG制作作業日記
3Dで髪の毛を作成する | Create3D-3dCG制作作業日記
↑タグの統合そのうちします。
↑これ、Maya買ったらなるべく早い内に読む方がいい。 モデリングのスタートダッシュが早くなる。
モデリング講師の方が書かれているので、
- 『天才』が書いた本で、『ここはぐーっとディティールを書き込む』とか
- 『だから、そこをどう書き込むんだよ!!』みたいな
- 『そこ、飛ばしたけど、そこが知りたいねん!』みたいな
そういう、曖昧模糊とした所がない。
- 『なぜできない』のか?
- 『どうやったらできる』のか?
- 初心者がどこでつまずくのか?
- それをどうやって解決するのか?
- プロでも、独学でしていたら気付かずに苦労しているのはココ。
- こうしたら、初心者でも、プロ波のツールにできる!
それが、具体的に書かれているので、すぐに初心者脱出できます。
基本はマヤを使っていますが、
モデリングの基本はブレンダーでも流用できる『考え方』です。
私が初期に買ったのは下記の6冊。
[digital]TEXTURING & PAINTING |
テクスチャを自分で作るなら、 これも読んだ方がいい。 映画のテクスチャとか作っている人の本。 |
はっきり言うと、精神論なんだけど、
『リアルなテクスチャを作るなら、ここまでやるんだ?』という
『プロの最高峰』が見える。
別に自分が最高峰にならなくても、最高峰を知っておくことは重要。
この人も天才だから、私には意味不明のところがあったけど
それ以外の『理屈』ははっきり書かれている。
『理屈から入る』人には最適。
コメント